不動産業界の“透明化”に貢献したい
マンションリサーチは創業当時から、不動産業界の透明化に貢献していくという考えのもと事業を行ってきました。2011年、相場がわかるWebサイトとして「マンションナビ」を公開して以来、一般消費者の方々はもちろん、不動産業者さんにも利用いただけるサービスを提供させていただいております。私も2014年に入社させていただき、色々なサービスに携わってきましたが、当初から目指していた「不動産業界の透明化」は、まだまだ果たせていないと感じております。
ビッグデータを基にした中立的かつ客観的なマンショナビの価格相場や複数の不動産会社への一括査定依頼によって得られる情報は、一般消費者の皆さんの安心につながっています。しかしながら、不動産取引に際して漠然とした不安を抱えている方は少なくありません。「不動産業界=怖い、騙される、よくわからない」という印象を持っている方も、まだまだいらっしゃいます。だからこそ、私たちには、まだまだやるべきことがあると考えています。
「第三者」であるからこそ、できること
私たちは「仲介」や「買取」という直接的な方法で、マンションを売買したい方にお力添えすることはできません。ただ、だからこそできることがあります。
人生の中で、何度も不動産取引する方ばかりではありません。初めてやそれに近い形で高額な資産を売買するわけですから、わからないことばかりなのは当然。相場がわかるというだけでは、多くの不安や疑問は解消できません。
いつ売ればいいのか?どうやって住み替えるのか?どれくらいの費用がかかるのか?……これらのことは、不動産会社でも教えてくれることです。しかし、第三者であり、これまで膨大な相場情報を扱い、さまざまな不動産会社を見てきた私たちであるからこそ、お伝えできることがあります。
一度、マンションリサーチを離れて見えてきたこと
実は私、マンションリサーチから離れたことがありまして。社内起業で立ち上げた、“人軸”で不動産取引を考えることを提案する新会社に転籍したんです。そこでも不動産業界の透明化を目指し、少数陣営で切磋琢磨していました。
現在はこの会社はマンションリサーチに吸収合併されたものの、当時作った「不動産売買したい人」と「本音で助言してくれる担当者」をマッチングさせるシステムは、今もサービスの1つとして残っています。一度「相場」や「物件情報」という考えから少し離れ、人軸で不動産取引から不安をなくすことを目指したわけですが、この経験は私自身の考え方を大きく変えました。
なかなか決断できない人には売り時を見極めて強気で後押ししてくれる人、じっくり考えたい人にはライフプランまで一緒に考えてくれる人など、良い担当者の定義は人それぞれ違います。ただ担当者を紹介するだけでは、その人に合ったマッチングはできないことに気づけました。
そういったことも踏まえ、今の一括査定での課題にも気づけました。査定額だけで不動産会社を選んでしまいがちになってしまうこと、実際に担当してくれる会社のことはわかっても担当者のことはわからないこと、売却意欲がお客様によって異なること……このような課題に正面から向き合い、取引する人にとっても、サポートする人にとっても、有益なサービスや情報を届けていかなければなりません。そこには、双方からの「信頼」が不可欠。不動産業界の透明化に貢献したいと言っている我々がまずは正直に、実直に、真摯に、サービスを運営していかなければならないと強く思います。