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プレスリリース【東京都23区】積み上がる中古マンション在庫。一方で江東区湾岸エリア・清澄白河駅周辺では在庫の減少が顕著に

在庫数こそがエリア毎の中古マンションの売行きを予測する。

首都圏ではコロナ禍以降中古マンションの在庫が増加の一途を辿っており、在庫数は販売期間と価格に大きな影響を与えます。そこでマンションリサーチ株式会社では、東京都23区の在庫状況および在庫が減少しているエリアについて調査しました。

 

要点

・東京都23区の在庫数は首都圏同様高い水準

・江東区湾岸エリアは在庫が減少している。

・江東区清澄白河駅周辺は特に顕著に在庫が減少している
 

首都圏の在庫状況

東日本不動産流通機構の発刊するレインズレポートによると、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)における中古マンションの在庫数は、コロナ禍以降大きく積みあがり続けいていることが分かります。
 

出典:東日本不動産流通機構のレインズレポートを参考に、マンションリサーチが作成
 
中古マンションの在庫数と販売期間には、密接な関係があり、在庫数が多くなれば多くなるほど販売期間も長期化します。(※実際には値下げを行い、販売期間の調整を行う。)
 

東京都23区の在庫状況と販売状況

以下のグラフは、東京都23区の中古マンションの在庫の推移を示しています。
 

出典:マンションリサーチ株式会社
 
東京都23区でも中古マンションの在庫数は、2024年1月は一時的に減少したものの、コロナ禍以降大きく積みあがっていることが分かります。

以下のグラフは、東京都23区における、中古マンションの平均販売期間と平均値下げ回数を示しています。
 

出典:マンションリサーチ株式会社
 
値下げは、販売期間を調整する為に行われます。当然、値下げ回数が多ければ多い程、価格の下落額は大きくなります。しかし上記のグラフでは、コロナ禍以降、値下げ回数は増加しているにもかかわらず、販売期間は減少することなく、むしろ長期化しています。つまり23区全域で見ると、実取引現場では、中古マンションの供給量に対する購入需要が弱まっていることが分かります。
 

江東区は中古マンション在庫数が減少傾向

そんな在庫が上昇傾向にある中、筆者が調査したところによると、東京都23区の中でも、著しく在庫数が減少しているエリアが存在します。それが、江東区です。
 
以下のグラフは、江東区の在庫数の推移を示しています。
 

出典:マンションリサーチ株式会社
 
2023年4月をピークに2024年1月には、ピーク時よりも中古マンションの在庫数が約2割程低下しています。
 

出典:マンションリサーチ株式会社
 
更に上記のグラフは、江東区の中古マンションの平均販売期間と平均値下げ回数を示しています。

販売期間は、(ばらつきがあるものの)直近では横ばいに推移しており、ピーク時から在庫が減少してきた時期と同じくして、値下げ回数が減少しました。これは値下げをしなくても一定期間で販売する事が出来る為、相対的には販売期間が短縮しているといえます。従って実取引現場では、中古マンションの供給量に対する購入需要が強まっていることが分かります。
 

江東区湾岸エリアも中古マンション在庫数が減少

又江東区湾岸エリアでも同様の傾向が見られました。

以下のグラフは、江東区湾岸エリアの在庫数の推移を示しています。
 

出典:マンションリサーチ株式会社
 
江東区全域と同様に、2023年4月をピークに2024年1月には、ピーク時よりも中古マンションの在庫数が約2割程低下している事が分かります。
 

出典:マンションリサーチ株式会社
 
更に上記のグラフは、江東区湾岸エリアの中古マンションの平均販売期間と平均値下げ回数を示しています。

販売期間も値下げ回数のいずれも、(ばらつきがあるものの)減少しています。これは値下げをしなくても、短期で販売できることを示しています。従って実取引現場では、中古マンションに対する購入需要が非常に強まっていることが分かります。
 

江東区清澄白河駅周辺はより顕著に在庫が減少している

最後に、湾岸エリア以外でも極端に在庫が減少しているエリアがあります。それは清澄白河駅周辺です。
 
以下のグラフは、清澄白河駅周辺エリアの在庫数の推移を示しています。
 

出典:マンションリサーチ株式会社
 
2023年4月をピークに2024年1月には、ピーク時よりも中古マンションの在庫数が約3割と非常に大きく程低下しています。
 
ここでは、データ母数の都合で、平均販売期間と平均値下げ回数の推移は割愛しますが、より顕著に「値下げ回数の減少と、販売期間の短期化」すなわち購入需要が強まっている事が想定できます。
 

まとめ

首都圏又は東京都23区という大きな括りで見た時は、高い在庫水準にあるように見えますが、市区町村レベルで見ると、トレンドとは逆行しているエリアもあるようです。不動産事業においてはこのようなエリアを日々見つけることが非常に重要になってきます。

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